
最近、アルベール・カミュの戯曲「カリギュラ」を読みました。いわずと知れた第三代ローマ皇帝のカリグラをモデルにした話です。ところで、うちに3つサナギ(というか繭)があるクスサン、学名をCaligula japonicaというそうです。カリグラ・ジャポニカ。Caligulaっていうのは、ヤママユガ科がさらに枝分かれしたヤママユガ亜科(Saturniinae)がさらに枝分かれしたSaturniiniのさらに枝分かれしたSaturniaの仲間、なんだそうです。
Saturniidae (ヤママユガ科) > Saturniinae (ヤママユガ亜科) > Saturniini > Saturnia > Caligula
このCaligulaの仲間は世界に10種類くらいいるそうで、ヒメヤママユもその中に入っているみたいです。
だけど、なんで「カリグラ」なんて名前をつけたんでしょうか。幼虫が暴君みたいに葉っぱを食い荒らすから?それともでかいから?幼虫が怖いから?(クスサンの幼虫は長い毛がいっぱい生えているので白髪太郎と呼ばれてます)
これは私の推測なんですが、「カリグラ」っていうのはもともと古代ローマの軍靴「カリガ」のことで、これが皇帝のあだ名のもとだそうです(本名はガイウス・ユリウス・カエサル・アウグストゥス・ゲルマニクス)。この
「カリガ」、クスサンとかヒメヤママユがつくるスケスケの繭(通称:透かし俵)に見た感じがなんとなく似てませんか?多分そんなところからこの学名がついたんじゃないかと思います。